polir > マナー > 基本の電話対応。やっておくべき事。

基本の電話対応。やっておくべき事。

今回のマナー編は【電話対応】です。
鳴った電話に出るだけですが、実は良いと悪いの差は紙一重なのです。

電話対応

基礎

 

ビジネスシーンの電話対応

ビジネスシーンで必須のスキルとされている電話対応ですが、特別な研修を受けるのは専門職となるコールセンターの方々くらいでしょう。
実際に企業で電話対応を教えているといっても、何と名乗って電話に出るのか、自社の社員の顔と名前と内線番号を憶える、ワンコール以内に取るくらいのものでしょう。

けれど、新人の頃はなにかしら叱られてばかり。最初から教えてくれればいいのにと思ってしまうほどです。
それほど簡単な研修しか行われない電話対応ですが、一歩間違うと商談を無に帰してしまうかもしれませんよ。

実例をご紹介します。
これはとある企業にあった電話です。
十数名で来社予定のお客様から電話が入りました。
「御社への道がわからなくて困っています。今は○○店というコンビニにいますが、ここからの道を教えていただけませんか?」
大切なお客様が近くで迷子です。バスをチャーターしてこちらへ向かう途中のようです。
この電話に出たのは事務の女性でした。お客様が迷子になっている場所は彼女の通勤経路でもありました。よく知った道なので、地図を見ることなく口頭で道案内をしました。
「そこからなら○○の方面へ向かってください。大きな公園が目印です。その先が弊社です」
「申し訳ないが、方面だけではわかりにくいです。公園もここからでは案内板も見当たらないので、探せないかもしれません。もう少し近い場所からの目印はありませんか?」
「大丈夫ですよ。方向があっていれば着きますから。○○方面です。そっちに行けば大丈夫です」
ざっくりとした彼女の道案内になんとかバスを走らせたお客様方。しかし地元の人間にとっては簡単な説明で伝わっても、街の外の人間にとっては目印さえも目印にはなりませんでした。
予定時刻ちょうどにバスは到着しましたが、玄関に入ってこられたのは代表者の一名のみでした。
「随分と杜撰な道案内でしたね。このような社員がいる企業とは取引する気はありません。これで失礼します」
お客様はそう言ってバスに乗り込んで帰ってしまいました。
電話を受けた彼女は上司からの叱責を受けました。

 

この事例の問題はなんでしょうか?

電話を受けた女性はお客様の立場に立って何ひとつ考えていないのです。自分が知っていることを話し、自分が知っている光景だけを思い浮かべて電話を完結させました。
もしかしたら彼女は大変忙しい状況だったかもしれません。けれどそれはお客様に関係あることでしょうか?いえ、ありません。
お客様は無事時間通りに到着できましたが、この電話の女性に「ありがとう」とは決して思えなかったでしょう。彼女の態度がお客様を不快にさせてしまったのです。

相手の立場になって考えること。
これは電話対応以外でも重要なことです。この考え方ができなくては、多くのことは独りよがりで終わってしまいます。真に相手の為に行動する為には、相手の立場に立って物事を考え、それを実行に移すことです。

 

電話対応の基礎

では、これから電話対応の基礎をご紹介します。これから先は基となる注意点です。あなたの状況に応じて様々なバリエーションが加わります。
これが全てとは決して思わず、周囲の状況に応じて考える思考を持ちましょう。
 

電話対応の準備

電話に出る前から、電話に出るための準備をしておくと余裕を持つことができます。
メモ、ペン。この二つは必須の道具です。その他に内線番号表や担当者の電話番号表、スケジュール表を手元に置いておきましょう。

ビジネスシーンでの電話対応は多くの場合が担当者への取り次ぎです。担当者が今何をしているのかを把握し、電話を保留にすることなく対応できれば、相手をお待たせさせることもありません。
番号表やスケジュール表は毎日更新させましょう。古い情報を相手に伝えてしまっては、クレームになりかねません。気をつけたいポイントですね。

 

基礎対応

挨拶のマナーでも行いましたが、電話でも第一声が印象を左右します。外見が全く見えないことから声の印象が挨拶以上にとても重要になります。
 

  • 声のトーンと音量を意識しましょう
    ご自分が思っているよりも、ひとつ明るいトーンで話すことを心がけます。
    姿を見ることができない電話対応では、声がとても重要です。少し暗めのトーンで話しただけで、印象はガタ落ちになることもあってしまうほど。
    声のトーンは常に意識し、明るく声を出すようにしましょう。

 

  • 声の大きさは相手の状況に合わせましょう
    電話先から雑音が聞こえてきたら、相手の声が大きかったら、もしかしたら相手は聞き取りづらい状況にいるのかもしれません。
    電話でも対面でも、声の大きさというのは無意識に相手につられてしまいます。相手が大きな声で話してくる場合、それは貴方の声を聞き取りづらいという証拠です。
    声は大きく、はっきりと相手に聞き取ってもらえる大きさになるように調節しましょう。
    聞き取りづらくありませんか?と確認することも、ひとつの方法です。

 

  • 鏡を見て表情を確認しましょう
    ご自分の前に鏡を置くと、どのような表情で話しているのか知ることができます。表情と声が一致することで、電話の相手にあなたの気持ちが伝わりやすくなります。
    どうせ電話だから見えない。そういった言動は声にもはっきりと表れます。それを指摘される方は少ないでしょう。だからこそ知らず知らずの内にご自分の評価、ひいては勤務している企業の評価を下げてしまうことに繋がります。
    表情も声の一部です。電話に出るたびにご自分の表情を確認し、誠実な対応ができるように心がけましょう。

 

  • 聞こえなかったことを放置しない
    電話だと聞き取りづらいことがよくあります。何度も聞き返してしまうのが悪くて、とりあえず電話を保留にしてしまう。そんな経験はありませんか?
    例えば、担当者名が聞き取れなかった場合に正しい担当者に電話を取り次ぐことができません。間違った担当者に電話を取り次いでしまった場合、相手はどんな風に思うでしょうか。
    聞こえなかった事を無理に解釈する必要はありません。けれど何度も聞き返す場合は、聞き返し方に変化を付けると「聞こうとしてくれているんだな」ということが相手に伝わり、相手の方から言い方を変えてくれる場合があります。
    先程の例でいうと、担当者の名前が聞き取りづらかった場合、聞こえた範囲で検索条件になるものを整理します。文字数であったり、頭文字であったり、部署名であったりです。その中から「頭文字が○という担当者でしょうか?」と聞き返すことによって、相手はこちらが何が聞こえていなかったのかを知ることができます。

 

決してやってはいけないこと

電話対応中にこれだけはやってはいけません。けれど日常的についやってしまいがちな事でもあります。ついのクセが出ないように細心の注意を払いましょう。
 

  • 相手のせいにするような言い方、言葉を言ってはいけません
    聞こえづらい、聞き取れなかったことの言い訳のように「声が小さかったのでもう一度言ってください」と言われた相手の心象は最悪です。
    こういった場合は「お電話が遠いようなのでもう一度お聞かせいただけませんか?」と返すのがスマートです。

 

  • 相手の要求を全面的に拒否することはしてはいけません
    緊急の要件で電話してきた相手にとって、この電話は生命線です。担当者につながらなければ大変なことになる!そう思って電話されてくる場合もあります。
    そんな時、担当者から取り次がないように指示を受けたからと言って、そのままを相手に伝えてしまえば、相手との信頼関係はボロボロです。
    こういった場合は担当者に再度確認をしましょう。例え指示を受けていたとしても、それを覆すような事態なのかもしれないということを念頭に置いておきましょう。結果的にどちらの対応をしても担当者から折り返しの連絡になるとしても、すぐさま拒否されるより一度は確認してもらえた方が相手との信頼関係を傷つけることはありません。

 

電話対応が苦手な方へ

電話は誰が何の用事でかけてきているかわからないから、どうしても苦手。と思われる方は多いでしょう。けれどいつまでも逃げていることはできません。逃げるよりも立ち向かい、より効率的に・より好印象で対応できるように練習することの方が有意義ではありませんか?
その為には、数をこなして慣れることが一番です。
数をこなし、ある程度パターン化させることによってどんな電話にも対応する技術が身に付きます。
例えば電話番号を憶えることは有効です。
かかってくる電話番号を覚えておけば、相手が誰か・どんな内容の電話か想像がつきやすくなります。そうすることで心構えができ、対応をスムーズに行うことができます。
例えば曜日です。
企業であれば週や月の決まった曜日や時間に電話をかけてくる方はとても多いです。今日は○曜日だから、こういった電話が増えるだろう。そういった心構えをしているだけで、電話対応は怖いものではなくなっていきます。

 

電話の難しさ・楽しさ

姿を見せる以上に与える印象に大きな差が出来やすいのが電話対応です。その分、相手と意思疎通できた喜びは格別のものです!
難しいだけではなく、楽しさもある電話対応は、事前準備で余裕を持ち、スムーズに対応できるようにしましょう。電話先の相手は大切なお客様の一人です。大切な相手との大切な会話を、ただの作業とは思わない気持ちを常に持ちましょう。

Leave a Reply