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「ありがとう」って伝えてる?伝わってる?

「ありがとう」そう言葉にして伝えていますか?
「ありがとう」は気持ちを伝える大切な言葉。けれどすぐに消えてしまう儚い言葉です。
感謝を感じたらすぐに「ありがとう」を伝えましょう。タイミングや言葉を選び間違えると相手に気持ちが伝わらなくなってしまいます。

 

「すみません」と「ありがとう」

誰かに手助けしてもらった時、あなたはどちらの言葉を言っていますか?

「すみません」
「ありがとうございます」

どちらも間違いではないのですが、「ありがとう」と感謝される方が相手は喜びます。なぜかというと、あなただから手助けをしたのですから。

あなたは日頃、周囲の人をどれだけ助けていますか?その手助けはいつかあなたが困った時にきっと返ってきます。
どうでもいいと思ってやった手助けはそれなりに、助けたいと思って真摯にやった手助けはその通りに、助けた相手またはそれを見ていた周囲の人達から返ってきます。

そんな手助けの連鎖の中で「ありがとう」は大切な言葉です。
感謝の気持ちを伝えるだけの言葉ではありません。あなたがどれだけ感謝して、助かったのかを表す言葉です。

例えば、あなたが手助けした相手から「すみません。手伝わせてしまって。ごめんなさい」そう言われたら、どんな気持ちになるでしょうか。
寂しい?
悲しい?
残念?
あなたを助けてくれた相手も同じ気持ちです。
見返りがほしくて助けたわけではもちろんないでしょう。心から助けたいと思ったからこそ行動に移したのです。
その返事が謝罪の言葉だとしたら、自分がやったことが恥ずかしいことなのかと気持ちが悲しいものへと上塗りされてしまいます。

 

口癖は「ありがとう」

人は不器用なもので、伝えたい言葉とは違う言葉を放ってしまうことがあります。それは口癖になってしまっている言葉です。
日本人は感謝よりも謝罪が先にくると言われている民族です。電車や道端などの公共の場で誰かを助けている場面に出くわすと、「ありがとう」ではなく「すみません」の連続が飛び交っている光景をよく見かけます。

少し前、電車の中でママさんがベビーカーに乗せた赤ちゃんがいました。優先席に座っていたのですが、赤ちゃんはお目覚め中。元気に足をぱたぱた動かしていて、勢いで靴下が脱げてベビーカーから落ちてしまいました。
それに気が付いた男性が拾い上げ、ママさんに渡しました。
「これ、落ちましたよ」
「あっ、すみません!すみません!」
ちょうど降りる駅だったようで、ママさんは男性に頭を下げて謝罪しながら、電車を降りていきました。
その光景をずっと隣で見ていたおじいさんが一言つぶやきました。
「すいませんじゃなくて、ありがとうだろうよ」

きっとママさんは移動中で焦っていたのかもしれません。人に拾わせてしまって申し訳ない気持ちになったのかもしれません。
けれど、もしここで謝罪ではなく感謝の言葉が出せたとしたら?
男性は少し嬉しい気持ちになったのではないでしょうか。
自分の行動が人に喜んでもらえた、と。

この嬉しいという気持ちは伝染していきます。誰かの優しい行動を見ると、心がほっこり温まりませんか?
そうしたら、次は自分が!という気持ちが湧いてきませんか?

感情は伝染します。
良い感情を周囲の人達に伝染させる為に、口癖は「ありがとう」と言えるようにしませんか?
謝罪よりももっと温かな気持ちごと、周囲の人もほっこりさせる「ありがとう」を口癖に。

 

「ありがとう」のタイミング

会社ではよく仕事を手伝ったり、手伝ってもらったりの繰り返しがあります。
手伝ってもらった時は「ありがとう」と伝えているのですが、それが毎日繰り返されているとおざなりの言葉になっていたりするものです。

自分ではきちんと感謝の気持ちを込めて「ありがとう」と言ったはずが、相手には去り際に言い放って行ってしまったように感じることもしばしばあります。

例えば、急ぎの仕事を手伝ってもらった時、どうしてもすぐにその仕事を上司や他部署に届けに行かなければならない時、手伝ってくれた相手に「ありがとう」とは言うものの、きちんと感謝を伝えられたのか不安になったことはありませんか?
相手も本当に助けになれたのか不安に思っています。そんな時は、照れくさくてももう一度「ありがとう」と伝えることが大切です。

相手もあなたが忙しいとわかっています。わかっているけれども、それと気持ちは別物なのです。
忙しさにかまけたおざなりの感謝ではなく、きちんと向かい合って感謝されたい。
間違った手助けをしてしまったのではないかと不安。
そう思う相手の気持ちは悪いものではありません。人に認めてもらいたいという欲求のひとつです。その欲求が満たされる経験があるから自分を肯定することができ、人に優しくしようという心の成長を遂げることができるのです。

本当に助かったと思った時こそ、「ありがとう」をもう一度相手に伝えてみましょう。
相手もあなたが自分のどんな行動で感謝してもらえたのかがわかり、次に同じことがあった時にも助け合いの相互関係が築けるはずです。

 

もうひと言は余計

「ありがとう」を伝える時、特に親しい関係の人に対して余計なひと言を付け加えたりしていませんか?

例えば、掃除をしてくれた家族に対してあなたが「ありがとう」を言おうとしています。
「あ、掃除してくれたのね。ありがとう。あとこの細かいところもやってくれたら良かったのに」
「。。。」
相手はこれを感謝の言葉とは受け取れません。せっかくの「ありがとう」が台無しになった例ですね。

この例の別パターンとして、助言をするというものもあります。
「あ、掃除してくれたのね。ありがとう。ここはこれで掃除すると綺麗になるんだよ。知ってた?」
「。。。」
この場合も相手は感謝されたとは思いません。

感謝の「ありがとう」を伝える時に、他の言葉は邪魔になるだけです。言いたい事があるならば、感謝の言葉と分けましょう。
「ありがとう」はそれだけで相手に真っ直ぐ届けてこそ力のある言葉です。余計な言葉を付けた途端、色褪せて何の意味もない言葉になってしまいます。

 

「ありがとう」はそのままでいい

「ありがとう」はそのままで何の脚色もいりません。
もしもっと感謝を示したいと思ったら、具体的な言葉を増やしましょう。

例えば、「○○をしてくれて本当に助かった。ありがとう」
例えば、「一人でやるのは不安だったの。助けてくれてありがとう」

自分がどう感じていて、相手の行動の何に感謝しているのかを具体的に伝えることで、相手にも感謝の度合いが伝わりやすくなります。

最後に、照れくさくても恥ずかしくても「ありがとう」は相手の目を見て伝えましょう。
気持ちを伝えるには向かい合うことが何よりも大切です。